みなさん、チュース!
「名作スラムダンクの名言を英語で学ぶシリーズ」第4弾は、白髪仏(ホワイトヘアードブッダ)湘北高校の安西先生編。
普段使いもできそうな名言を、5つ厳選してお送りします。英語の解説が不要な方は、すっ飛ばして読んでくださいね。
※若干ネタバレするかもしれないので注意!
【関連記事】
- 【英語】名作スラムダンクの名言ベスト3を英語で勉強しよう
- 【英語】名作スラムダンクの名言を英語で勉強 炎の男 三井寿編
- 【英語】名作スラムダンクの名言を英語で勉強 電光石火 宮城リョータ編
- 【英語】名作スラムダンクの名言を英語で勉強 メガネ君こと 小暮公延編
- 【英語】名作スラムダンクの名言を英語で勉強 陵南高校監督・田岡茂一編
- 【英語】名作スラムダンクの名言を英語で勉強 海南大付属監督・高頭力編
それだ!!
This is it!!
出典:Slam Dunk #28 P58
まずは、簡単かつ印象的な名言からいきましょう。穏やかな安西先生も、驚異的な身体能力を誇る桜木花道のプレーに、コーフンを隠し切れないシーンですね。
This is it
直訳すると”これがそれだ”と変な日本語になりますが、会話の中ではよく使います。”これのことだよ”、とか、”これこれ”、みたいな感じでしょうか。
例えば、最近買った靴のことを前に友人に話していたとします。後日、同じ相手にその靴のことを、”この間話してた靴はこれのことだよ”なんて話す時がありますよね。このような時にthis is itは使えます。
また、マイケル・ジャクソンの幻となった最後のコンサートのタイトル、のちに彼の最後のドキュメンタリー映画となったタイトルとしても有名ですね。
彼は最後のファイナルコンサートのアナウンスの際に、“These will be my final show performances in London. This will be it. This is it. And when I say this is it, it will really mean this is it.(これが僕の最後のロンドン公演になる。僕が最後と言ったら、本当に最後なんだ)”と言っています。
この時のitは最後の公演のことで、this is itを繰り返すことで最後と言うことを強調しています。
聞こえんのか?あ?
Don’t you hear me? Huh?
出典:Slam Dunk #27 P144
白髪仏と言われる温厚な安西先生が、白髪鬼(ホワイトヘアードデビル)時代の片鱗を垣間見せるシーン。思わず湘北高校のメンバーも目を疑ってしまいます。普段優しい人が起こると恐ろしいですよね。
Don’t you~
don’t, didn’t, doesn’tなどの否定分でありながら疑問文なものをnegative questions(否定疑問文)と言います。”~じゃないの?”と言いたいときに使えます。
日本語でも”寒くない?”と尋ねることがありますよね。英語では”Aren’t you cold?”となりますが、この安西先生のセリフも同じです。”Don’t you here me?”で、”聞こえんのか?”となります。
なお、否定疑問文の答え方は、肯定する時はYes, 否定する時はNoです。つまりこのケースでは、聞こえる場合は”Yes, I do.”、聞こえない場合は”No, I don’t.”となります。日本人にとっては、ちょっとややこいですね。
Huh?
イラっとして”はぁ?”と喧嘩口調になることありますよね?(僕は1度もありませんが)そんな時は、日本語と同じように感情を込めて”huh?”と言いましょう。この時の安西先生の使い方はこれです。
そのほかには、何かを尋ねる時や聞き返す時にも使います。”right?”や”what?”と同じような用法で、ネイティブスピーカーがよく使っています。
例えば、”You are from Japan, huh?”であれば、”日本から来たんだよね?”といった感じで”right?”と同じ使い方。相手が話していることが聞こえない場合は、”huh?”と言って聞き返し、”what?”と同じ使い方になります。
ただし、”huh?”は礼儀正しい言い方ではなく、くだけた言い回しなので、親しい相手との会話で使うようにしましょう。
お前の為にチームがあるんじゃねぇ、チームの為にお前がいるんだ!!
It’s not what the team can do for you, it’s what you can do for the team.
出典:Slam Dunk #22 P11
白髪鬼の異名を持ったスパルタコーチだった頃の、安西先生の強烈な名言。厳しい口調ながらも団体競技の本質を指摘する、さすがの名将安西光義先生です。
what
このwhatは、関係代名詞というものですね。簡単に言ってしまうと、whatの直前の語彙をwhat以降で詳細を説明する時に使う文法です。
まず、はじめの”It’s not what the team can do for you,”の英文を分解してみましょう。
“it’s not”は”それは違う(否定)”という意味ですね。しかし、これだと何が違うのかわかりません。その何がをwhat以降の”the team can do for you”で説明しています。
意味は”チームがあなたのためにできる”となり、it’s notと全てつなげると、”それは、チームがあなたのためになにができる、ではない”となり、転じてチームがお前の為に何ができるかじゃない→お前の為にチームがあるんじゃねぇ、となります。
次の英文、”it’s what you can do for the team”は、前の文を少し変化させただけなのでもう簡単ですね。
it’s(それは~です)what you can do for the team(あなたがチームのために何ができるか)、つまり、”それは、あなたがチームのために何ができるか”となります。
関係代名詞は、英語が苦手な人にとっては超絶難しいですが、下記記事で紹介しているEnglish Grammar in Useであれば、英語特有のニュアンスがわかりやすいので非常におすすめです。ご興味のある方は、是非参考にしてみてください。
まるで成長していない・・・
He hasn’t improved at all…
出典:SLAM DUNK #22 P16
渡米した教え子の谷沢くんのプレーを見た安西先生の一言。スラムダンクファンであれば、日常使いしてしまう程の安西先生の名言の1つです。
He hasn’t improved
Present Perfect(現在完了形)というやつですね。過去から今現在まで続いていることを表現する時に現在完了形を使います。
谷沢君は日本の大学時代(過去)から、アメリカの大学でプレーしている今現在まで、improve(成長する)していません。まさにこんな時に使えるのが現在完了形です。
なお、普通の過去形だと、昔は成長していなかったかもしれませんが、今現在に関しては不明瞭(成長している可能性を含む)になります。
過去形と現在完了形の違いも、慣れないうちはちょっと難しいですよね。これらのニュアンスの違いは、名著Grammar in Useシリーズの初級にあたる、下記のEssential Grammar in Useで勉強すると非常にわかりやすいのでおすすめです。
at all
全然~ない、という意味で日常よく使われます。
この場合は、hasn’t improvedを強調していて、全然成長していないという意味になります。安西先生のセリフだと、”まるで成長していない”の”まるで”の意味になります。
断固たる決意が必要なんだ!!
You all have to have an unyielding determination!!
出典:Slam Dunk #25 P24
これも安西先生の名言を代表する1つで、物語上も重要になってくるフレーズ。このフレーズを使えば、スラムダンクフリークだとバレてしまうくらいの超名言。私も”断固たる決意”を日常多用してしまいます。
have to ○○
Have to ○○は”○○しなければいけない”や”○○する必要がある”という意味で、日頃よく使う超基本的文法です。○○には動詞が入ります。
この安西先生のセリフでは、have to haveで、○○の部分がhaveとなり、持つ必要があるとなります。持つのは、an unyielding determination(断固たる決意)ですね。
他に応用してみると、”I have to go to Tokyo station by 1pm.”で、”1pmまでに東京駅に行かなければいけない。”といった風に使うことができます。
Conclusion
いかがでしたでしょうか。
名言が多い安西先生ですが、覚えやすいフレーズから人生の格言になるようなものまで、幅広くピックアップしてみました。英語の難易度でいえば、「お前の為にチームがあるんじゃねぇ~」の関係代名詞whatが、少し難しかったかもしれませんね。
なお、最も有名な安西先生のあの名言は、下記の記事で紹介しているので、ご興味のある方は是非覗いてみてくださいね。