みなさん、マガンダンアラウ。
フィリピンのメトロマニラには、LRT、MRT、PNRという3種類の電車が走っていますが、PNR(フィリピン国鉄)に関しての情報は驚くほどなく、PNRの公式サイトでさえ情報が十分とはいえません。
そこで今回は、フィリピン国鉄に関する情報を、定期的にマニラでノマド生活している筆者がシェアさせていただきます。
Philippine National Railways(PNR / フィリピン国鉄)

フィリピン国鉄(Philippine National Railways、以下PNR)は、メトロマニラ(マニラ首都圏)~ラグナ州をつなぐメトロコミューターラインと、メトロマニラ~ビコール地方のレガスピまでをつなぐ鉄道を運営するフィリピンの国営鉄道会社です。

地方の一部の路線(上図赤線の区間)では、天候災害や老朽化などの理由により長い間運休していますが、メトロマニラ圏内では問題なく運行しています。
メトロマニラ圏内では、主にGov.Pascual駅からAlabang駅間を、メトロマニラを縦断するルートで運行されています(上記マップ参照)。

PNRではさまざまな車両が使われていますが、一昔前の日本の車両も運行しているのでなかなか面白いです。
外装が完全に剝がされた元日本の車両は、頑強な雰囲気を醸し出しています。
なお、上の動画のとおり、駅発着時はかなりの安全運転です(笑)
線路のメンテナンス状況やディーゼル機関車ということもあり、日本の電車と比べると走行スピードがやや遅めです。
車両内の雰囲気・治安

車両内は割ときれいでエアコンも効いていて、多くのローカルの人たちに利用されています。
運行本数が少ないからか、車内は空いている時もありますが、混雑時は通勤ラッシュ時以外でも激混みです。
治安は噂よりもかなり良く、前方1~2両は女性専用車両にもなっているので、女性も安心して利用できます。
なお、たびたびスリなどに及ぶ輩が摘発されているようで、顔・名前・年齢などを記載された情報が駅のプラットホームに張り出されて晒されています。

PNRも治安維持に力を入れているようで、一昔前のマニラと比べると犯罪は激減してると思われます
マスク着用義務
PNRの利用にはマスク着用が必要で、プラットホームに入る際に駅員がチェックしています(2023年5月現在)
マスクを持ってない場合は、各駅にて5ペソでマスクを購入することになります(経験談)
PNRでは鉄道職員が頻繁に車両内を見回りしていますが、マスクをしていないと着用するよう求められるので、車両内ではしっかりマスクをするようにしましょう。
実際の目撃談ですが、マスクを持参せず強制降車させられそうになっていたフィリピンの方がいました。
近くにいた方が予備のマスクを持っていて、彼にマスクを貰えたことでその方は事なきを得ていましたが、ガチで強制降車になるようなので気をつけましょう。
公式サイト(英語):Philippine National Railways
タイムテーブル(時刻表)
残念ながらPNRのタイムテーブルの詳細は、公式サイトにも掲載されていません。
最新の情報は最寄駅に張り出されているタイムテーブルをチェックする必要がありますが、ざっくりと1時間に1本、朝夕の通勤時間帯のみ30分に1本のペースで運行されています。
いくつかの駅のタイムテーブルを調査してきたので、下記にシェアいたします。
DELA ROSA

DELA ROSA駅のタイムテーブル(上記画像)は、左側にSOUTH BOUND(南方行き)、右側にNORTH BOUND(北方行き)が記載されています。
緑のハイライトはGov.Pascual~Bicutan間の運行、黄色のハイライトはTU/AA=Tutuban~Alabang、LA-TU=Biñan~Tutuban、SPL-TU=San Pedro~Ttutubanの運行です。
EDSA

EDSA駅のタイムテーブル(上記画像)も、左側にSOUTH BOUND(南方行き)、右側にNORTH BOUND(北方行き)が記載されています。
黄色のハイライトは、Gov.Pascual~BicutanまたはTutuban~Bicutan間の運行です。
オレンジのハイライトはTutuban~Biñanの運行、緑のハイライトはTutuban~San Pedroの運行です。
EDSA駅はMRTのMagallanes駅への乗り換えに便利な駅で、マカティのアヤラセンターやパサイ方面に行く際に便利です。
BICUTAN

BICUTAN駅のタイムテーブル(上記画像)は、もはや手書き(笑)
一番右の列の時刻が、BICUTAN駅からマニラ中心地(DELA ROSAやEDSA方面)に行く北方行きの時刻です。
運賃

メトロマニラの中心地を行き来するのであれば、片道15ペソで移動できます。
ラグナ州のSan PedroやBiñan行きであっても、運賃は25~30ペソなので格安です。

切符は駅の窓口で行き先を伝えて購入します。小銭を用意しておくとスムーズです。
降車時は駅で切符を回収されたりされなかったりなので、無くさないように持っておきましょう。
メトロマニラの交通手段はGrab(グラブ)がポピュラーですが、時間帯によっては渋滞に巻き込まれたり、運賃も数百ペソかかるので、目的地や時間帯によってPNRをうまく使うと便利です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
PNRはGrabやLRT・MRTなどと比べると、認知度が低く運行頻度も少ないので使い勝手が劣りますが、目的地や時間帯によっては便利です。
運賃も格安で治安も良いので、短期旅行者や長期滞在している方も安心して利用できます。
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